土曜日の午後1時。小学三年生の娘、結衣が「友達の凜ちゃんの家に行ってくるね!」と元気に家を飛び出していった。
凜ちゃんの家までは、子供の足で徒歩15分ほど。何度か一緒に歩いた道だが、途中に信号のない交差点や、人通りの少ない裏道があるのが少し気がかりだった。
「凜ちゃんの家に着いたら、おばちゃんに挨拶してね」 そう送り出したものの、美咲の心はどこか落ち着かない。
(今、どのあたりかな。ちゃんと信号、守ってるかな……)
以前なら、ただ時計を見ながら「そろそろ着いたかな」と想像するしかなかった。しかし、今は違う。美咲はキッチンで手を止め、スマートフォンの画面を開いた。
画面には、みまもりGPSの専用アプリ。地図上に、結衣の現在地を示すアイコンがゆっくりと動いているのが見える。
「あ、今はちょうど大きな公園の横だ。順調に進んでるな」
このリアルタイム追跡機能があるだけで、親の心の余裕は全く違う。もし道に迷ったり、予定外の場所に立ち寄ったりしても、すぐに子供の現在地を特定できるからだ。
数分後、スマホに「ピコン」と通知が届いた。
『結衣さんが【凜ちゃんの家】に到着しました』
これは、あらかじめ指定したエリアに入ると自動で知らせてくれる通知機能(ジオフェンス設定)だ。遊びに夢中になると、子供はわざわざ電話やメールで「着いたよ」と連絡することなど忘れてしまう。だからこそ、この自動通知が何よりも心強い。
「よし、無事に着いたね」
美咲は小さく安堵の息をついた。これなら、わざわざ相手の親御さんに「うちの子、着きましたか?」と確認の連絡を入れて手を煩わせる心配もない。
結衣が持っている子供用GPS端末は、ランドセルのポケットや移動ポケットにすっぽり収まるコンパクトなサイズ。さらに、このモデルはバッテリー持ちが非常に良いため、充電忘れを過度に心配しなくて済むのも、忙しいママにとってはおすすめのポイントだ。
(昔はこんな便利なものなかったけれど……)
今の時代、小学生の安全対策は「何かあってから」では遅い。誘拐防止や交通事故のリスクを少しでも減らすために、子供の居場所を把握することは、今や親にとっての新しいマナーになりつつある。
夕方、帰宅の通知が届くまでの間、美咲は久しぶりに心ゆくまで自分の時間を楽しむことができた。みまもりGPSが提供してくれるのは、単なる位置情報ではない。それは、親子の間に生まれる「確かな安心感」なのだ。