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地震発生、通信制限。その時「位置情報」だけが届いた

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その日は、いつもと変わらない午後のはずだった。突然、突き上げるような大きな揺れが街を襲った。 「地震……!」 母の紗枝は、自宅で必死に家具を押さえた。揺れが収まった直後、真っ先に頭に浮かんだのは、学校から下校しているはずの娘、澪のことだ。

すぐに電話をかけたが、回線が混み合っているのか、呼び出し音すら鳴らない。メッセージアプリも「通信中」のマークが回るばかり。周囲ではサイレンが鳴り響き、不安だけが膨れ上がる。

(どこにいるの? 建物が倒れていない? 安全な場所に避難できた?)

紗枝の手は震えていた。そんな時、みまもりGPSのアプリだけが、澪の居場所を点滅させていた。GPSは携帯電話の通話回線とは異なる通信方式を利用しているため、災害時でも位置情報が更新されやすいという特徴がある。

地図上のアイコンは、通学路の途中にある「指定避難所」の小学校の校庭で止まっていた。 「よかった……。学校に戻ったんだね」

澪が無事であること、そして安全な場所にいることが視覚的に分かるだけで、紗枝のパニックはスッと引いていった。バッテリー持ちが良いモデルを選んでいたため、もし停電が長引いても、数日間は居場所を確認し続けられる。防災対策として、これほど心強い備えはないと痛感した瞬間だった。

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